新嘗祭(おく村)
前回のコラムではお米を紹介しました。今回は、お米繋がりで、新しいプレミアムコース協力店をご紹介します。
皆さん、「新嘗祭」をご存知ですか?
その年の収穫に感謝して新穀を神様にお供えし、来年の豊穣を願う行事のことで、宮中祭祀のひとつです。古くから毎年11月23日に執り行われてきましたが、昭和23年からは「勤労感謝の日」として祝日に定められています。
熊本県の天草地方など、早い所では8月下旬頃から早期米が出荷されていますが、新嘗祭で神様が召し上がられるより先に食べるのは恐れ多いという思いから、新嘗祭までは「新米を慎む」のが習わしだそうです。
2021年11月27日(土)、歴史ある城下町新町において、創業から150年続く「料亭おく村」では「新嘗祭」が執り行われました。二階の大座敷には特別に祭壇が作られ、新米をはじめ、ナス、人参、トマト、ブドウなど、色とりどりの新鮮な食材が、御神酒と共にお供えされています。高橋稲荷神社 権禰宜の竹内浩美さんを招き、神事を執り行っていただき、おく村さんと取引のある生産者さん方と一緒に五穀豊穣を祈願しました。
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日々の生活の中ではなかなか意識しにくく、まったく知らない人もいる伝統行事ですが、おく村・代表の奥村賢さんは、「こういった伝統を、ちゃんと守り、伝えていくことがとても大事なこと」として、毎年欠かさず、生産者の方などを招き、新嘗祭を開催しています。
おく村では、日本の古き良き伝統、熊本の歴史を、食を通じて体験できるようなプレミアムコースが作られています。
「伝統」「文化」と言うと堅苦しいですが、「いただきます」は毎日使っている言葉ですよね。命をいただくこと、そして、愛情をもって食物を育ててくれた人、料理してくれた人に感謝する・・・普段何気なく使っている「いただきます」の意味を考えるきっかけになりました。
コロナで不安や疲れが蔓延している世の中ですが、「食」は人を笑顔にします。今日も命の恵みに感謝して、いただきます。
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